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インタビュー

​私たちは起業するにあたり、株式会社リアルジャパンプロジェクト・代表取締役河内宏仁様、山本勝之助商店・ 代表土田隆史様、有限会社堀川鋳金所・松本隆一様にお話をお伺いしました。

株式会社
リアルジャパンプロジェクト
        ×
    Japan×Pride

伝統工芸をもっといろんな人に知ってもらいたい

 

Q1.なぜこの会社を設立したのですか?

A.以前は伝統工芸などに興味がなく、

アパレル会社に勤めていました。

たまたま宮城に旅行に行った時にあるお土産やさんに入ると、そこのお店は頑固そうなおじさんが経営していて。

でもすごく素晴らしい品物がたくさんあったので

そのおじさんと色々話していくと、親しくなったんですよね。

すごく良い人だったんですが、お客さんが全然来なかったので、話を聞くと、以前は観光バスなどが通っていてお客さんがたくさん来たんだけど、全然そういうのが来なくなったから、と言っていて。

こんなに良い物を作ってらっしゃるのにもったいないと思い、伝統工芸をもっと色んな人に知ってもらいたい、と感じて、広報活動なら出来るんじゃないかと思い起業しました。

伝統工芸には、物からではなく人から入りましたし、アパレルのような時代の最先端を追いかけるような仕事から、伝統工芸のような長年守り続けている物を伝える仕事に変わりました。

Q2.職人さんの現状はどのような感じなのでしょうか?

 

A.今でも需要は0ではありませんが、昭和59年をピークにそこから減少し続けています。

 

  時代とともに変わりゆくニーズ 

 

 

Q3.なぜ伝統工芸品が売れなくなってきてると思いますか?

A.理由の1つに、例えばの話ですが同じ商品でも10年前のものと最新版のものだったら、最新版を買いますよね。

消費者のニーズが時代とともに変わってきているし、

時代もそれに合わせて商品を作るので、売れなくなるということが起こると思います。

 

Q4.関わってきた品物がなくなってしまった(作られなくなってしまった)時の気持ちはどうですか?

 

A.やるせない、というか、何か出来なかったのか、という後悔ですね。

        印象を変える 

 

 

Q5.伝統工芸を広めていく上で意識していることはなんですか?

A.世間の職人さんのイメージって無口で頑固で冷たくて…というようなマイナスなイメージがあると思うんです。

実際に(Q1)の宮城の方は最初のイメージと、話した時では全く違ったので、それを覆したいと思って活動しています。な

ので自分たちのフィルターを通して、職人さんをもっとフランクに伝えていきたいです。

 

 

Q6.職人さんの素晴らしさとは?

 

A.人柄ですね。最初(Q1)にも話したあのおじさんは優しくてすごくいい方でした。

 

 

Q7.(起業してから)10年を通して変わったことはありますか?

 

A.職人さんの数が増えてきてます。あと売り上げも伸びてますね。

  

       近い未来のこと

 

 

Q8.伝統工芸をこれからどうしていきたいですか?

 

A.「伝統工芸」と言われないようにしたいですね。

「日用品」として世間に通用するようにしたいです。

 

 

Q9.国民の意識を変えるとするならば?

 

A.使えるものは、とことん使って欲しいです。特別な日に使う、とかではなく。

物の本質を見極めて、ちゃんとした使い方をして欲しいです。

 

 

Q10.私たちのような若者にこれから伝えていきたいことはなんですか?

 

A.知っていくきっかけを提供したいです。

10年前より今の17、18歳の方が選べる商品、というか選択肢が多いので、視野を広く持ってたくさんのものをその目で見てもらいたいです。

 

山本勝之助商店 代表 土田隆史様

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Japan×Pride

損をして元取れ

Q1.どんなことに誇りを持っていますか?

 

A.他がやっていない(種をとるなど)けどやった方が絶対に良いことを手間をかけてわざわざやっているということ。損して元取れという先代からの教えです。

 

Q2.楽しみはなんですか?

A.新しい工夫が全部自分で出来ること。お客さんの喜びを聞くことです。

 

Q3.後継者の問題はどうなっていますか?

 

A.山本勝之助商店は妻の家系のものでそこに後継したんです。(だから山本商店なのに名前は土田なんですよ)

もちろん後継者は問題になっている。

けれど周りの山物屋は殆ど全部辞めてしまいました。

先代が休みもなく利益もなく面白くもない職業を苦労させたくない、と息子や娘達に継がせず子供たちはサラリーマンなどになっていく。

田舎だと特に顔馴染みしかいないから特別儲かったりできません。

昔は絶対息子が継ぐのが絶対だったが時代は変わって全部自由になりました。

  

多くの人に広めたい

 

Q4.2020年オリンピックが来ますが何かしたいことはありますか?

 

A.日本を代表するスパイスである山椒を広めたいです。

また山椒とは関係なく日本特有の治安の良さや共存力や思い合う力の素晴らしさを外国の人にどんどん知ってもらいたいです。

 

 

Q5.大変なことは何ですか

 

A.自営業の職人だとその人しかいなくて代わりがいないから休めないし大きなリスクがあります。

1度失敗すると取り返しがつかないことになる、

なので自営業をしてる人がとても少ないです。

 

 

Q6.日本の良いところはどこだと思いますか?

 

A.人と人の付き合いに受け身ではあるが人と関わることに躊躇をしないところです。

世話になっているから世話をする、助け合うという脈があること、特に田舎だと。

恥ずかしがり屋でNOが言えず断れないが先入観が抜けるとどんな人とでも付き合っていけるところもです。

ほかにも表面上だけでもちゃんと嫌いな人とでも付き合っていけるところです。

日本のいいところはいっぱいあるから守って行ってほしいです。

 

 

Q7.リアルジャパンプロジェクト様とパートナーになってから何か変わりましたか?

 

A.大きく変わりました。

まず顧客の幅がとても広がりとても売れるようになりました。

売上は10倍ほどに。

ホウキや山椒を好きだと言ってくれるお客さんと繋がるきっかけができました。

 

 

Q8.日本古来の文化をどう思いますか?

 

A.日本は作り捨てる、新しいものに飛びつく国民性があります。

私が売ってるホウキ、でも今はもっと高機能な掃除機がありますよね。

でもホウキは売れ続けています。

私は、こだわって物を作っている人がいるということを忘れないで欲しいです。

ちょっとの良さを分かる人のために無くさないように作っていきたい、後世に残したい。

これからの日本の主役にはならない良さがわかる人の中で活躍できる場を作りたいです。

有限会社堀川鋳金所、松本隆一様

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Japan×Pride

Q1.後継者が減少しているのは本当ですか。

A.はい。そのために後継者育成などの取り組みをしていますが、やりたい人がいないわけではありません。最近では、鋳物屋をわからない人が多いことからギャラリーだけでなく体験教室を開くことで知ってもらっています。土日には新郎新婦が両親に結婚式などでプレゼントとしてぐい飲みを作ることもあります。

 

Q2.やりがいを感じるのはいつですか。

A.難しい作業をこなせた時や品物がよくできて賞をもらえた時です。資生堂の看板(SHISEIDOの文字)や赤坂離宮の燭台などを作ることもあり、自分の作ったものが形として残るので、やりがいはとてもあります。

 

Q3.職人さんが減っている原因はなんですか。

 

A.時間が決まっていなかったり、オシャレできなかったり、夏はとても暑く人数が少ないことも原因です。しかし例えば、資生堂の看板のSのカーブなど、機械では表現できないものを手作業ではすることができるので、必要な仕事です。

まとめ

今回インタビューをさせていただいて、こんなにも日本のや自分の職業に誇りを持っている人たちを廃れさせてはいけないと改めて強く感じました

今回の㈱J×Pでその少しでもお手伝いになっていれば良いなと思います。

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